東京都の不動産売買の現況(2019)
全国的な視野で見ると人口減少に伴い不動産の需要が低下し不動産売買の動向も鈍化もしくは下落しているのが現況ですが、全国で唯一上昇し続けているのが東京都です。
東京都が全国で唯一上昇し続けている理由は、ビジネスの観点で地方から東京に上京する方が安定的に多い事に加え、2020年に開催される東京オリンピックをきっかけとして新たなる街づくりが行われており千葉県や神奈川県、埼玉県など東京近郊からも移住者が増えているためです。
不動産売買においては、マンションの価値は一戸建て住宅に比べると比較的安定的に推移する傾向にありますが、昨今の人口減少に伴い地方の政令指定都市でも価値が低下傾向です。
そのような安定に推移しやすいマンションであっても、低下傾向になり得る昨今において上昇傾向を維持し続けているのはやはり東京都に存在しているマンションであり、地方都市のような不動産売買の鈍化や下落が見られるどころか価値が上昇傾向にあります。
東京都内でも最もマンションの販売価格が低く推移している葛飾区や、足立区においても3600万円から4400万円で不動産売買が行われており、渋谷区や目黒区といった相場が高い地域では9800万円から1億2千万円で不動産売買が行われています。
どちらにおいても新築物件かつ4人の家族が難なく生活できる面積と間取りであるが故に、葛飾区や足立区の価格はファミリー層に根強い人気を誇っており、渋谷区や目黒区といった高価格帯のエリアも少ない家族形態で余裕を持ったスペースを確保しつつ生活をしたいといった方に高い需要が見られます。
一方、今日ではリフォームやリノベーションの技術やデザインが高くなってきているため、取り分けて新築物件に高い拘りを持たずリフォームやリノベーションを施した中古物件を選択肢として選定し、広い間取りを小さな金銭的な負担で手に入れるという需要も高まっています。
そのため、以前建築された高級物件が多い池袋駅の周辺の不動産売買は、広い面積を小さな負担で手に入れたいという方の需要の高まりやアクセスの良さを受けて注目度が高くなっているエリアです。