埼玉県の不動産売買の現況(2019)
埼玉県は関東地方の中央にあり、東京都を中心とした首都圏を構成する県で面積はおよそ3800平方メートルです。面積は小さいものの人口はおよそ733万人で全国5位、人口密度は東京都、大阪府、神奈川県に次ぐ4位となっていますが、昼夜間の人口比率で見ると88パーセントと日中の人口流出量は全国1位で、首都圏のベッドタウンとしての位置付けが強くなっています。埼玉県の不動産売買に見る土地価格の平均値は全国8位で、坪単価52万円と高い上に年々上昇傾向です。その大部分がさいたま市に集中しており、中でも大宮区は突出して高額で坪単価は200万円、少し下がった南区でも120万円、中央区の118万円と何れも平均値を大きく超えています。さいたま市全体で見た場合の不動産相場は坪当たり64万円で、次いで川口市の60万円、所沢市50万円となっており、その何れもが前年度比1パーセント近くの上昇率です。埼玉県の県平均変動率は都心の30キロメートル圏内を中心に上昇傾向にあり、県北部や秩父地域など下落が継続している地域でも下落幅は縮小傾向で、住宅地では0.5パーセントとプラスで推移しています。商業地の場合はJR大宮駅周辺ではオフィスの需要が急激に拡大しているため過去数年上昇が継続中で、浦和駅や武蔵浦和駅周辺でも再開発事業が活発化している関係で上昇しているため、県全体で見ても年々1パーセント前後で地価は高騰を続けています。工業地の場合も同様で上昇傾向にありますが、中でも外環道や国道16号線沿線で著しく上昇傾向にあります。このようなことから、埼玉県における不動産売買の現況としてはさいたま市が中心になっているのは一目瞭然で、大手業者も密集する傾向にありますが、川口市や浦和市、所沢市なども十分に高利益を見込める地域と言えるでしょう。ただし、越谷市や熊谷市といった地域については、夏場に気温が非常に高くなることから不動産売買はあまり活性化しているとは言えず、今後の動向が注目されています。