不動産売買におけるAIの有効性について
近年では様々な分野でAIが利用されていますが、近年では不動産業界にもAIの浸透の流れが見られます。不動産売買におけるAIの有効性としては、売買価格を適正に算出できることです。まず最初に2017年4月に、AIがマンション売却価格を予想し自動で算出するシステムの提供が開始されました。これはその企業のウェブサイトで利用することができるシミュレーターで、マンションの売却希望者は住所や専有面積などの情報を入力することで、売却予想価格を自動で算出してくれるものです。このことからもわかるように、不動産業界では人工知能やビッグデータなどを活用した動きが急速に広がりつつあります。一般消費者と不動産会社をより身近にするようなサービスも展開されています。チャット型のQ&Aサービスで、不動産の購入や売却などを検討している、希望する顧客の疑問に対し、AIが24時間にわたりいつでも回答してくれるというものです。通常のチャットのように自分で質問を入力するだけではなく、事前に用意されている選択肢の中から自分が必要となる項目を選択することも可能です。不動産会社へのアクセスは心理的なハードルが高いと思われがちですが、導入することによって気軽に実現するサービスにもなります。
さらには不動産仲介にもAIの有効性が重要視されています。これまではインターネットを使った不動産の仲介ができませんでしたが、これは法律により契約の重要事項説明について、店側と顧客が対面で行うことが義務付けられていたからです。しかし2017年10月にインターネットでも説明できるように変更する方針が出ていて、これによりAIの有効性は更なる追い風になるといえるでしょう。AIを導入することによって、不動産業界は利便性の高いサービスが次々と生まれてくるといえます。だれの目にも明らかである客観的なデータにのっとった不動産算定が常識になれば、高い不動産売買にもつながり、顧客にとってはより購入しやすい環境が生まれるでしょう。