鳥取県の通所介護施設の現況(令和元年・2019)
鳥取県の通所介護施設は、厚生労働省の検索サイトで検索を行うと345の施設が登録されている現況です。2015年の鳥取県の人口に対して65歳以上の割合は29.7%ですので、高齢化率が全国平均の26.6%よりも高いことが分かります。
さらに今後も、高齢化率が上がると予測されているので、鳥取県の通所介護施設の設立は急務でしょう。現況では、345の施設が登録されているので、地方の都道府県では平均的な登録数ですが、高齢化率から見た場合にはゆとりある数だとは決して言えない状況です。
鳥取県でも鳥取市や米子市、倉吉市といった地方の中核都市に、通所介護施設が集中しているため過疎の市町村では、施設の選択肢が限られているのが現状です。そのため、都市部では利用者が通所介護施設の中から希望の施設を選んだり、利用してから変更をしたりが叶う状況になっているのは確かです。一方、過疎の市町村では選択肢が限られているため、居住地による格差が生じています。
必ずしも居住地の自治体でしか、通所介護施設の利用ができないわけではありませんが、あまりに距離的な問題があれば利用者の通所における心身の負担も増大してしまうので現実的ではないでしょう。高齢者は、体の負担も大きく送迎は出来るだけ時間がかからない施設を希望するケースも多々あります。こう考えた時に、鳥取県の通所介護施設の現況は、決して十分すぎる数だとは言えないようです。
ただ、鳥取県の通所介護施設の特徴として地域密着型デイサービスが多いのが明らかですので、それだけ居住地で慣れ親しんだ環境の中でサービスを利用できることは、利用者にとっても馴染みやすい環境が得られておりメリットは大きいと言えます。外出をしたくても心身の状態で出かける機会を無くしている利用者にとって、他の高齢者との交流も親しみやすくなるのは、地域密着型デイサービスならではの魅力でもあるからです。
このような現況を見る限り、今後も通所介護施設の数は鳥取県全体で増やす必要があることが浮き彫りになっていることが分かります。