富山県の通所介護施設の現況(令和元年・2019)
富山県内には、おおよそ200の通所介護施設が開設されていますが、そのほとんどは社会福祉法人やNPO法人が運営しており、その次が生活協同組合で株式会社などの企業が運営しているのはごく僅かとなっているのが現況です。
富山県の人口は1980年代に110万人と突破してから現在まで100万人前後で推移し、年齢別の人口比では平成30年度の調べで65歳以上の老年人口が31.9%となっており、今後ますますの通所介護施設の需要が高まるのと同時に現況のままであれば数が足りなくなることも予想されます。
通所介護施設のサービスの内容で見てみると、社会福祉法人やNPO法人が運営している施設では介護保険や厚生労働省令公示の主旨や内容に添ったもので日帰り入浴や食事、レクリエーション、機能訓練などを行うことに加えて介護者の社会参加や交流の場の提供を行うことで家族の負担の軽減を目指しています。
一方の株式会社などの企業が運営している施設では、政省令や公示を網羅しつつも独自の取り組みを積極的に行っており、要介護者ひとりひとりの状態に合わせた個別機能訓練、食事やおやつを自由に選べる配膳サービスが提供されていたり、一部にはなかなか受け入れしてくれる施設が少ない若年性認知症に対応した施設など独自色を打ち出しているサービスが多いのも特長です。
もちろんこれらのサービスを受けるには地域医療介護総合確保推進法などで定められた規定の負担額を支払う他にも、別途サービス利用料を支払う必要があり、企業としては新たなビジネスチャンスとなり、利用者としては従来型のサービス以外にも自身にあった付加価値を持つサービスに加入できるというメリットがあります。
富山県内の通所介護施設は他の都道府県と比較して人口比ではやや数は少ないものの、各種法人や企業の参入で多様なサービスが存在しており、要介護者やご家族が予算や目的に応じて豊富な選択肢の中から自由に選ぶことができます。