徳島県の通所介護施設の現況(令和元年・2019)
徳島県の2019年・令和元年の時点においての通所介護施設の現況を見ると、まず施設の数は県内全域で270軒程度あります。このうち3分の1近くにあたる84軒が徳島市内にあり、近郊を含めるとその4割以上が徳島市かあるいは近い街に集中しています。徳島市を離れると、通所介護施設が少なくなっており山間部に関しては施設数は多くありません。山間部や田舎部の場合、高齢者にとっては施設までの移動がなかなか難しいこともあり専門車輛で送迎している施設も多いです。
事業内容としては、デイサービス事業所等に通って日帰りで入浴・食事・レクリエーション・機能訓練などを行うことが主な業務となっています。また、単に介護施設としての役目だけではなく地域交流の場としても機能するようにスタッフは地域交流行事の実施などの取り組みを行っています。
課題は、若い介護職員がなかなか入ってこないという点です。どの施設でも、人材の確保が課題です。その問題は田舎部だけではなく、県庁所在地である徳島市においても課題といえます。また、これに関連して介護サービスの質の確保も課題の一つといえるでしょう。自治体が行う取り組みとしては職員の虐待防止のための対策や、施設の不備をなくすことために自治体が指導を行うなどをして解決に向けて取り組んでいます。
もう一つ、課題になっているのが介護報酬改定です。通所介護施設においては、近年介護報酬が厳しめの方向に改定されており経営のときに課題になりつつあります。こうした状況の中で、施設同士が連携を図り情報交換を行いながら経営方針をいかにまとめていけるかが重要です。
介護サービスのスタイルは今は通所介護施設から訪問介護へと流れがシフトしてきていますが、全ての介護サービスにおいて施設の数をただ増やすだけではなく、総合的な質の向上・維持を行い利用者の満足のいく生活ができるように介護職・管轄する自治体ともに努力を重ねていくことが求められます。