福島県の通所介護施設の現況(令和元年・2019)
通所介護施設とは、デイサービスと呼ばれる介護サービスを提供している施設です。食事・入浴・レクリエーション・機能訓練などリハビリを中心とした介護を受けられます。体を動かすことで心身の機能を維持したり、社会的孤立感の解消や家族の介護負担の軽減などを目的としています。
福島県の通所介護施設の現況はというと、年々ニーズが高まってきています。福島県の高齢化率は30%を超えており、全国平均を上回っている状況です。若い世代が進学や就職などで地元を離れるケースが多く、高齢者の割合は年々増えています。
福島県は浜通り・中通り・会津といった3つの地域に分類することができますが、その中でも会津地方の高齢化率が高い傾向があるようです。それから東日本大震災の影響を受けた相双地区では、若い世代の人口流出などもあって高齢化率が非常に高くなっています。
それに伴い、福島県内では通所介護施設も増加傾向にあります。介護サービスを提供している施設は様々あり、それぞれ特色は異なっています。アットホームな雰囲気の少人数向けの施設もありますし、利用者が多い大規模な施設もあります。看護師や作業療法士が常駐していて、リハビリを中心とした機能訓練を行っているところもあるようです。
また、通所介護施設の中には入浴で温泉が楽しめたり、フェイスエステ・ハンドケアといったリラクゼーションを取り入れているところもあります。学校のような雰囲気で脳トレを行ったり、お花見や散歩に出かけるなど屋外でのレクリエーションを行っているところも多いようです。
通所介護施設は福島県内で人口が多い福島市・郡山市・いわき市などに多くありますが、小さな町や村にも存在しています。自宅から近い施設を利用している人がほとんどです。福島県の高齢化はさらに進んでいくことが予想されるので、通所介護施設のニーズもさらに増えていくでしょう。通所介護施設で提供しているサービスもさらに多様化することが予想されます。