岡山県の通所介護施設の現況(令和元年・2019)
岡山県の人口はおよそ190万人と全国でも上位に位置しているものの、人口増加率ではマイナス1.1パーセントと減少傾向にあります。その中で高齢者人口は昭和25年から現在まで年々増加しており、現時点での高齢化率はおよそ30パーセント、人口にして約180万人と、全国的に見ても高い割合です。岡山県内で見た場合、県の中心である岡山市の高齢者率は25パーセント前後と低いながら、高梁市や新見市、美作市などは40パーセントを超えるなど、県中心部から離れるにつれて高齢者率は高くなっています。以上のことから、人口のおよそ5人に1人が65歳以上、12人に1人が75歳以上で、15歳から64歳までの生産年齢人口と65歳以上の高齢者の比率は約3対1となっているため、生産年齢の3人が1人の高齢者を支える社会構造となっています。これらの現状からみた岡山県の通所介護施設としては、県内におよそ800件の施設があり、そのうちの300件が岡山市で次いで倉敷市の162件、津山市の38件と続き、和気郡や久米郡などの郡部になるとどれも1桁台の施設しかないことが現況です。割合にしておよそ40パーセントを占める岡山市ですが、高齢者率と比較すると施設が過剰傾向にあり、逆に郡部では不足傾向になっているなど、バランスがやや悪いことが見て取れます。通所介護施設の多くは定員が30名前後と小規模で運営している施設が多く、スタッフによる行き届いたサービスが受けられると評判で、残存機能の維持に特化した施設や、個別リハビリを中心にする施設など、施設ごとの特色を打ち出していることが特徴です。費用については各自の負担割合証によって1割から3割の負担となっており、利用する時間によって細かく分類されています。なお、個別機能訓練や入浴介助などは別途追加料金制となっている施設が多いため、通所介護施設を探す場合は利用条件を事前に確認しておくことが大切です。