肺炎における通所介護施設の利用について(考察 2020)
肺炎は主に3つのパターンがあります。普段の生活においてインフルエンザなどを要因とする市中型、免疫が低下して病院に入院している際に肺炎桿菌などによって引き起こす院内型があります。そしてもう一つが医療・介護関連肺炎と呼ばれるもので、市中型と院内型の中間に位置付けられているものです。通所介護施設において気を付けなければならないのは、施設利用者同士における市中型の伝染と誤嚥です。医療・介護関連肺炎とされるのは長期療養型病床に伏しているか、椅子かベッドで過ごすことが多い場合であって、通所介護施設利用者にはあまり関係ないかもしれません。ですが、昼食中の誤嚥は少し目を離すと起きてしまう可能性があり、肺炎へと結びついてしまいますので注意が必要です。ゆっくり食べたり刻み食にしたりと、利用者のニーズに合わせた形で料理を出すことが求められるのです。そして何より怖いのは、伝染性のウイルスによって利用者へ肺炎が広まってしまうことです。2020年1月には中国の武漢において、新型コロナウイルスが発生し肺炎を引き起こしました。このウイルスは国外へも広まっており、日本でもいつ爆発的な伝染が起こるか分かりません。こういった状況の中で保菌者が通所介護施設を訪れたのであれば、ただでさえ免疫が落ちがちな高齢者にとって、とても危険なことです。そのため初期症状が見られないかなど、しっかりと状況を把握した上で通所介護施設を利用してもらうことになります。利用者の家族とも連絡を密にとり、朝に検温を行うなど元気な状態で通所介護移設に来てもらいましょう。また通所介護施設のスタッフも、ウイルスを施設に持ち込まないようにしなくてはなりません。ほんの少しの気の緩みが、肺炎の感染を引き起こしてしまうのです。ウイルス対策のマスクを常時付けておくなど、できることから対策を始める必要があります。通所介護施設への納入業者なども含め、皆で対策をしていきましょう。