脊柱管狭窄症における通所介護施設の利用について(考察 2020)
脊柱管狭窄症は、重要な神経である脊髄が収納されている脊柱管が正常な状態よりも狭くなり神経もしくは神経に併走している血管が圧迫を受けることで生じる病気です。加齢により発生することが多く、長く歩くと一度休憩をたらないと歩けなくなったり、激しい腰痛などが主な症状です。脊椎のひとつひとつの椎骨同士の間には水分を含んだ椎間板がクッションの役割を果たしており、負担や外部からの衝撃から保護しています。しかし加齢により椎間板の水分はやがてうしなわれてゆき、クッションの役割を担うのが困難になってきます。椎間板が老化で本来の機能を果たせなくなる事で、府k数の椎骨で構成された脊椎は不安定で、ぐらぐらの状態になります。この結果、過剰なストレスにさらされた靭帯は柔軟性を喪失し、厚みをましていくことで脊柱管は狭くなってゆくのです。つまりこの病気は老化現象の一つと言えます。
脊柱管狭窄症の症状は、狭窄が生じている部位により異なります。仙骨よりのびる馬尾神経に狭窄があると、間欠性は行と呼ばれる特徴的な症状が出現します。一定の距離を歩くと足に痺れやいたみが発生しますが、休憩を取ると再び歩けるようになります。休むことなく歩けr距離は症状により個人差があり、数百メートルごとに休憩すれば歩行できる患者さんもいれば、ほとんど歩けない状態の患者さんもいます。そのほか下肢にしびれやいたみがメインの症状のタイプもあります。圧迫されている神経の部位によっては排尿障害があらわれることもあるようです。
脊柱管狭窄症の治療は重症の場合には手術も選択されますが、薬物などの保存的治療が中心です。保存的治療では消炎鎮痛剤やコルセットで脊椎を固定する、いたみには神経ブロックなどが選択されることもあります。ところで脊柱管狭窄症は加齢が原因としておおきく関与するので、状況によっては通所介護施設を利用してケアをすることもあります。運動機能維持のためにも通所介護施設の積極的利用も推奨されるところです。