消化器疾患における通所介護施設の利用について(考察 2020)
消化器疾患は高齢者に多い疾患で、消化器系に病気を抱えながら通所介護施設を利用している人も多いです。特に肝硬変や慢性肝炎、急性肝炎は日常生活に支障をきたす病気なので、介護施設でも対応をする必要があります。介護士だけではなく、看護師や医者とも連携が取れていることが重要です。肝硬変は名前から分かるとおり、肝臓が硬くなって本来の機能を失ってしまう状態のことを意味しています。これは急激に進行する病気ではなく、長年の飲酒や偏った食事によって引き起こるものです。お酒にはアルコールという成分が含まれていて、これは体の中で消化することができないので肝臓に大きな負担をかけてしまいます。さらに肝硬変は色々な合併症を起こす原因にもなるので、通所介護施設でも注意深く経過観察をする必要があります。慢性肝炎は発見が遅れると肝硬変に進行していく可能性があるので、症状があるときは細かく状況を確認して行く必要があり、ちょっとした変化も見逃さないようにしなければいけないです。介護施設だけでは判断することが難しいので、医療施設との連携が非常に重要になります。急性肝炎は肝炎ウイルスの感染によって起こるものですが、放置すると非常に危険なのですぐに対処する必要があります。主な症状としては黄疸や食欲不振、嘔吐をはじめ、風邪と似ている全身倦怠感や発熱といった症状も見られます。黄疸は特徴的な症状の一つなので、この症状があらわれたときは要注意です。食欲不振、吐き気や嘔吐は他の病気の可能性もありますが、黄疸と一緒にこのような症状を感じたときは真っ先に肝臓の異変を疑った方が良いです。介護施設でこの判断ができる人がいることが理想ですが、この判断は医者や看護師以外は難しいでしょう。介護施設に通うのであれば、肝臓や胃などの消化器系の病気が起きた時、症状が悪化した時に迅速に対応してもらえるのかというところをしっかりと確認しておくことが大事です。