佐賀県の太陽光発電の現況(2019)
佐賀県の太陽光発電の現況を説明します。実は全国でもっとも太陽光発電が普及している都道府県は佐賀県です。住宅用の太陽光発電の補助金申し込み件数のデータによると、全国平均が3.9%のところ6.4%を記録しています。申し込み件数は3179件です。なぜ佐賀県は全国でもっとも太陽光発電が普及しているのでしょうか。地域性や佐賀ならではの事情をもとに紐解いていきましょう。
佐賀は九州地方の北西部に位置します。長崎県と福岡県に挟まれる形で位置し、農業や漁業が盛んです。唐津焼に代表されるように焼き物の名産地でもあります。気候は夏は暖かく、冬は冷え込みが激しいところがあります。晴天率が非常に高いですが、これは太陽光発電に大きなメリットをもたらし、佐賀の気候の良さは普及率の高さを説明するひとつの要因です。晴れているほど多くの発電が可能になるからです。九州地方は佐賀県の他にも熊本県が6.1%の普及率で第2位、宮崎県は5.9%で第3位の普及率を記録しています。他の九州地方も全国平均を上回っており、九州地方は特に普及率が高いことが分かります。
県をあげての発電のPRや、太陽光関連の工場や研究施設の誘致に積極的なことも理由のひとつと言えるでしょう。佐賀県は「太陽光王国」というスローガンを掲げています。事業者に向けた支援制度を行い、メガソーラーという先端技術もいち早く取り入れました。こうした取り組みは実を結んでおり、メガソーラーに関しては2011年に実績がゼロだった状態から2014年度には30メガワットの規模まで急成長します。
佐賀県の神埼市は最大のプロジェクトを担っている街です。吉野ケ里メガソーラー計画が実施されており、工業用地として利用されることが予想されていた広大な敷地をメガソーラーとして活用することが決まっています。12メガワットの国内最大級の発電量を誇る施設となりました。もちろん住宅用の太陽光発電も好調で、これからも成長が期待されています。