和歌山県の太陽光発電の現況(2019)
太陽光発電はクリーンな電力源として昨今注目度が高くなっており、太陽光発電設備の導入なども進んできました。太陽光発電は、発電時に温室効果ガスの排出なしに自然資源を活かせることなどから、その普及を促進するための取り組みが全国的に行われています。
和歌山県でも持続可能な社会の実現に向け、様々な取り組みが官民セクターで行われています。こうした和歌山県の太陽光発電の現況として、昨今この県の環境にふさわしい太陽光発電事業の普及を図ることを目的とした和歌山県太陽光発電事業の実施に関する条例の制定が行われたことがあげられます。この条例は平成30年3月23日公布され、一部施行を経て平成30年6月22日全面施行されました。
和歌山県は山林や傾斜地をもち、豊富な日照時間があるといった県の特性があります。こうした県の特性を活かした発電への取り組みが持続可能な社会の構築に貢献しているといえます。しかし、こうした発電の計画が増加は同時に防災上の問題や環境面や景観面での県民の不安や懸念にも繋がって来たということがあり、こうした背景によってこの条例制定が行われました。事前の地域住民説明などが行われないまま、事業が実施されることなどもあり、そうした誤解などを防ぐという点からもこうした条例が制定されたという流れがあります。
和歌山県では太陽光発電事業については、県民の理解と環境との調和を確保した上で、県の環境にふさわしい発電事業の普及を図るために条例制定が行われました。ただし、こうした発電は規模や設置場所によっては、環境影響評価条例や森林法等の適用を受けないケースなどもありますが、和歌山県全体として、住民の理解を得られ、持続可能な社会の構築に向けてルールを決めて取り組む姿勢が打ち出されたという形となりました。このことによって、太陽光発電に対する自治体の取り組み方の一つとしての事例が示されました。それにより、県の環境資源をよりよく活かす発電環境の実現がなされていると言えます。