東京都の太陽光発電の現況(2019)
東京都は日本の首都で人口密集地であり、多くの企業が集中しているので電力消費量も高くなっています。このような地域なので発電所を設置するにはスペースが無い上に、設置するために必要な広大な土地を確保できないという理由から、別の地域で発電したものを送電線を使って送って使用することが多いでしょう。太陽光発電では巨大な太陽光パネルを広範囲に設置するのが一般的であり、東京都では条件的に難しくなっているのですが、現況では太陽光発電が活発に行われています。ただし、東京都では他の地域とは異なった方法で発電を行っています。
東京都では広い平面の土地というのはすぐに商業地などに転用されるため、遊んでいる土地は常に少ない状況が続いていて、巨大な太陽光パネルを見ることはほとんどありません。それなのに盛んに太陽光発電が行われている現況を疑問に感じる人もいるでしょうが、東京都の場合はビルの屋上を活用した発電があちこちで実施されています。ビルの屋上は日陰になって邪魔になることが少なく、設置しているビルでそのまま使用することができるメリットもあり、夏場などの一斉に電力消費量が増大すると使用制限がかかる地域であるので、その事前の対策で太陽光発電は役立っているのです。
このようなビルの屋上で設置する場合には蓄電システムも設備されていることが多く、できた電力を溜めて必要になった時に使うことができます。そのため通常時は電力会社から通電される電気を使いますが、停電などが起きた場合や、ビル内にいる人が少なくなる深夜での照明などを照らす電気として使われています。
太陽光発電は売電によって利益を得ることもできますが、東京都では使いきれない電気を売って利益を得ています。その金額は設備の設置費用と比べるとコストパフォーマンス的には良くないのですが、企業というのは社会に奉仕することを目的に行っているところが多いので、自然に優しいクリーンエネルギーを生産するという考え方が、企業に対する評価を高めることになるでしょう。