奈良県の太陽光発電の現況(2019)
奈良県は、近畿地方にある内陸の県で奈良公園の鹿や東大寺の大仏で有名です。一方で、地理的に見ると可住地面積は全国でもっとも少なく、その殆どが奈良盆地に集中しています。奈良県の太陽光発電の現況としては、非常に盛んで住宅向けや産業用メガソーラーの設置も行われています。理由としては気象条件で、山間部では霜が降りるものの積雪は県南部のより標高の高い地域を除けばほとんど発生しません。また日照時間も奈良県平均で1854時間と全国平均よりやや劣りますが、それでも太陽光発電をするには十分な量があります。それと大阪や京都といった電力の大消費地と隣接しているため、電力需要も盛んです。このような事から、住宅向けや産業用メガソーラーの設置が盛んに行われています。
奈良県の太陽光発電の現況では、新築一戸建ての場合にはほぼ設置される傾向にあります。特に条件が良い地域であれば、光熱費ゼロを目指すことも不可能なことではありません。また空き地の有効活用としても設置が盛んに行われており、さまざまな場所で太陽光発電を見ることができます。一方で空き地の有効活用として注目されるのが溜池に設置する方法です。奈良盆地ではもともと水不足に見舞われる地域柄、溜池が多く作られていました。このような溜池は現在では、あまり必要とされないもので埋め立てられたものも多くありますが、残ったものの中には溜池の上にフロートで浮かせた太陽光発電パネルを設置するということが行われるようになっています。この方式のメリットは、太陽光パネルからしてみれば水面ですので、温度の上昇を抑えることができることで、また溜池の多くが陰となるので水草や藻の発生を抑制できるという一石二鳥の効果があるものです。また山間部でも田畑や茶畑であった場所にも太陽光発電に置き換える傾向にあります。太陽光発電では一箇所の面積が狭くても複数のパネルを繋げ合わせることができるため、特に山間部でも盛んに太陽光発電の建設が進んでいます。