大分県の太陽光発電の現況(2019)
九州地方は太陽光発電が進んでいる地域です。2010年までの普及率の全国平均は3.9%ですが、九州地方はすべての県で平均を超えています。トップは6.4%の佐賀県で、熊本県が6.1%、宮崎県が5.9%と続きます。大分県は4.7%で第4位となっていますが、これから成長が期待されています。大分県の太陽光発電の現況をもとに、これからの展望を描いてみましょう。
大分県は温暖で晴天率が高い地域です。年間の日照量は1445kwh/uで全国平均よりも高く、雨量が多いわけでもありません。こうした気候の特徴は太陽光発電に向いています。九州地方のいずれも普及率が高いのは太陽光に向いている地域性ということが関係しています。それでも大分県は他の九州地方に比べると普及率が突出しているわけではありません。これは成長の余地を残していると考えることができます。
県や自治体も把握しており各地域で補助金制度を実施しています。例えば、宇佐市の場合は1kw当たり3万円の補助金が出ます。大分市ならば1kw当たり2万円です。補助金は2万円から5万円と開きがあり、すでに制度が終了している場合もあるので調べてみてください。
太陽光発電の普及は2011年の震災を機に本格化しましたが、主に各家庭の住宅用発電が中心でした。大分県も住宅用発電の様々な制度を整備して実績をあげてきましたが、これからはメガソーラーなど大規模な事業を展開するフェーズにきています。実際、佐賀県や熊本県、宮崎県などは県をあげて工場や研究施設の誘致を行っており、佐賀県には吉野ケ里メガソーラーという全国最大規模のものがスタートしました。
大分県ではどうなっているでしょうか。大分県は2013年から大分ソーラーパワーという大規模売電事業を始めました。臨海の工業地帯を利用し、2014年には商業運転を開始しています。そして鹿児島県のメガソーラー発電所を上回り、全国第1位の82メガワットを記録します。今では九州地方をひっぱる存在となり、今後の成長も期待されている分野です。