千葉県の太陽光発電の現況(2019)

千葉県は、関東の東南部に位置している県で、房総半島を擁しています。千葉県といってもその県域で性質が大きく異るもので、東京に近い西部においては、ニュータウン開発が進み、また東京湾沿岸には工業地帯やウォーターフロントが広がっています。このため都市化が進んでいる地域ですから、太陽光発電を設置する余裕はなく産業用に関しては工場跡などを除けばほとんどありません。一方で、県東部は平野が続いており、農村地帯が広がりますし、南東部の房総半島は山間地が多いものの温暖な気候を活かした農業が盛んです。また千葉県は全体的にみれば温暖な地域で日照時間も長いため、太陽光発電の設置には向いている地域になります。

 

千葉県の太陽光発電の現況としては、都市部での設置は限界があるためあまり見られませんが、ニュータウンなど戸建てについては屋根に設置するタイプのほかカーポートなどに設置するタイプの導入が進んでいます。特に日照時間が長く、冬も温暖な気候であるため千葉県は全体として太陽光発電を設置するのには適した地域といえます。一方で大規模な産業用の太陽光発電に関しては、特に山間部を中心に見られるものです。もともと、千葉県の山間部は他の県と比べてもそれほど標高が高くなく全体的に低くなだらかな山間地形であるため、太陽光発電の設置に向いています。また大規模な遊休地がある場合にも、導入が進んでいます。

 

一方で、太陽光発電を行うのに適している千葉県では多くの業者が存在しており、大小さまざまです。このため中には法令を無視して建設されるケースもあり、県条例での景観の規制がされています。特に太陽電池パネルは角度によっては光を反射して周囲に悪影響を及ぼすことが知られており、これらに配慮した設置が求められているものです。このような条例が設置されるということは太陽光発電の設置が盛んであるという証拠でもあり、今後も導入は進んでいくと考えられます。