もしもドイツ政府が木材市場を運営したら(2020 令和2年)
ドイツと日本は、工業製品を輸出する国として似ていると比較されます。
実際に自動車などの工業製品では日本とドイツが世界でもトップクラスになっており、製品の信頼性も非常に高いです。
しかし林業に関しては、ドイツと日本では雲泥の差があり全く似ていません。
日本では後継者不足や木材市場の価格低迷で林業は衰退し、現在は斜陽産業とされています。
ですがドイツでは、1980年代以降も生産量を増やし成長産業とされているほどです。
同じく広大な森林を有する国でありながら、ここまで差が付いたのはドイツ政府の取組が優れていたからと言えるかもしれません。
ドイツ政府は積極的な支援を林業に行い、世界経済がグローバル化されたときに木材市場を活性化させることに成功しました。
また森林の作りも無駄なコストがかからない方式を採用したり、流通にもドイツ政府はメスを入れて効率化しています。
そのためドイツの林業は日本とは異なり収益の出る構造になっているので、関係者の意欲も高く好循環を保っています。
似た環境でありながら木材市場が低迷している日本には、ドイツ政府の取組は参考になると言われているほどなので、国内の林業復活のために取り入れてみるのも良いかもしれません。
林業を活性化させ良好な木材市場の運営を成功させたドイツ政府が、直接運営に携わればもっと効率的になるかもしれません。
効率化をさらに推し進めれば取引規模も拡大し、ドイツ政府が運営する木材市場は世界一になるでしょう。
ドイツ政府が運営する木材市場が世界一になるために、近年注目されているのが燃料用のチップです。
これまでは格安な燃料素材として取引され、木材市場での注目度も低くなっていました。
しかし近年はバイオマス技術の発達により、燃料用チップの注目度も増し価格も上昇を続けています。
特に環境保護意識の高いヨーロッパではバイオマス技術は注目を集め続けているので、ドイツ政府が力を入れている部分と合致し、木材市場の運営もさらに良好になると考えられます。