カナダの太陽光発電事情(2019)
カナダには、世界的にも有名な太陽光パネルを製造するメーカーがあります。
日本でもシェアを獲得しているので、カナダのメーカーが製造した太陽光パネルを設置している企業も多いでしょう。
そんな事情のあるカナダは、再生可能エネルギーの普及が進んでいます。
全体の3分の2は再生可能エネルギーで発電されており、その中でも成長が著しいのは太陽光発電です。
太陽光発電の成長は過去10年で約125倍にまで達しているとされ、注目すべきスピードと言えるでしょう。
これだけのスピードで普及が進んでいれば、カナダから太陽光パネルの分野で世界的なメーカーが誕生するのは当然かもしれません。
約125倍のスピードで普及が進んでいると、カナダ全体で3分の2を占める発電量のほとんどは太陽光発電によるものだと思うかもしれません。
しかし再生可能エネルギーの発電量を詳しく見てみると、そのほとんどは水力であることがわかります。
太陽光発電や風力発電など一般的にイメージされる自然エネルギーの割合は、7パーセントにしか達していません。
再生可能エネルギーのなかで太陽光発電の割合が少ないのは、安定性の問題です。
電力は安定的に発電できないと、停電が頻発し国民の生活や経済に多大な影響を及ぼします。
カナダは高緯度にあり地域によっては北極圏に入るほどなので、日照時間が短く太陽光発電をメインにすると電力の安定供給は難しくなるでしょう。
こうした事情から比較的電力を安定供給できる水力がメインになるのは、当然と言えるかもしれません。
カナダが排出する温室効果ガスの11パーセントは、発電によるものといわれています。
環境問題に今まで以上に対処していくためには、再生可能エネルギーの利用が3分の2にまで達したとはいえ、まだまだ十分とは言えません。
カナダが温室効果ガスの排出をさらに抑えていくためには、太陽光発電を含めた再生可能エネルギーの利用がより一生期待されています。