三重県熊野市におけるコインランドリーの現況(2019・令和元年)
三重県熊野市は県南部に位置する都市で、和歌山県にある紀伊半島の南端の潮岬から三重県大王崎にまたがっている海域もとい熊野灘に面している地形が特徴的です。奈良県と三重県、そして和歌山県の三県の地域をそれぞれ占めている吉野熊野国立公園も特徴的ですが、一番は熊野古道です。
熊野古道は別名「三熊野詣」とも呼ばれている熊野詣で歩まれる参詣道の総称で、熊野三山である本宮と新宮、そして那智を参詣します。平安時代の中期、当時の天皇である宇多法皇が熊野へ御幸された事がきっかけで霊場への参拝は繰り返されていき、特に院政期の上皇方は頻繁に御幸されていた事は文献や記録で確認済みです。同時に平安時代の後期に広がった浄土信仰の影響もあり、霊場である熊野への参拝は庶民にも親しまれていきます。
しかし最も親しまれた理由はタブーがなかった事です。
現代ではかなり緩和されていますが、女性が神社仏閣及び霊場へ赴く事は禁忌とされていました。女性の月経は「赤不浄」と呼ばれ、血の穢れとして酷く嫌悪されていたからです。宗教の影響が強かった時代であれば尚更ですが、熊野はそうしたタブーはなく、それどころか身分や貴賤の違いを問わずに参拝の意思がある者たちを区別なく受け入れていました。
その名残は現在でも受け継がれており、市内では神社仏閣を含めて宗教に関わる施設が目立ちます。
とはいえ、熊野古道に関しては観光化が進んでいる状態です。そんな熊野市のコインランドリーは残念ながら確認されませんでした。クリーニング店は有馬町に3店、五郷町寺谷に1店ある事が確認されています。それから井戸町では3店、久生屋町では1店です。もしも熊野市でコインランドリーを利用するなら、伊勢市曽祢1丁目にある高柳店へ赴かなくてはなりません。
これが三重県熊野市におけるコインランドリーの現況です。
コインランドリーが配置されない理由は根拠のない推測しか浮かびませんが、コインランドリーの多様化が進んでいるうえに三重県全体での導入も活発になっているので熊野市でも設置の可能性はあります。