三重県名張市におけるコインランドリーの現況(2019・令和元年)
三重県名張市は近畿地方の南東部に位置し、紀伊山地の麓に面している地域です。この一帯は南に太平洋・正面に鈴鹿山脈がそびえ立つ地形なのが特徴で、太平洋から湿った空気が流れ込みやすく、その湿った空気が山にぶつかると雨雲が発生しやすくなります。その影響から三重県名張市は国内でも有数の豪雨地帯となっており、6月〜9月にかけては晴れ間よりも雨が降り続く期間が長いです。そのため市内にはコインランドリーが多く、2019年5月現在で計250件が稼働しています。令和元年の三重県名張市のコインランドリー数の現況は、総務省が調査を開始した1981年時の350件よりも店舗数が減少傾向にあることが調査報告書から見受けられます。減少していることの原因として考えられるのが、一般家庭に洗濯機と乾燥機が普及していることでしょう。1990年代までは家庭用乾燥機は非常に高価な家電であり、誰でも購入できるというものではありませんでした。ところが現在は洗濯機と乾燥機が一体になっている機種が数多く登場しており、比較的安価で買い求められます。それでも三重県名張市という狭い地域を限定にした中で、計250件のコインランドリー店があるのは国内でも極めて稀です。店舗の形態としては約55%が無人店舗で、残りの45%は有人クリーニング店にコインランドリーが併設されているタイプです。三重県名張市に多くのコインランドリーが設置されている背景は、年間降水量が多く晴れ間が少ないという気象状況と海風による塩害も含まれます。この塩害については1988年以降は、名張市は市内の至る箇所に高さ10mの防潮堤を建設して、市内に海風が直接流れ込まないように改善をされました。しかし短時間で洗濯物を乾燥させられるコインランドリーを愛用される方の方が多いのが現況です。2019年令和元年以降の三重県名張市のコインランドリー数の動向は、年々設置件数は減少傾向にあるものの、向こう10年は200件以上を保ったままだと考えられます。