高知県のコインランドリーの現況(2019)
高知県は四国の太平洋側に位置していて、雄大な自然とカツオなどの水産業と、穏やかな気候を利用した農産物の栽培で有名です。特に日本最後の清流と言われている四万十川は高知県を代表していて、明治維新の立役者である坂本龍馬の出身地でもあるため、観光客が多く訪れています。
四国は瀬戸内海側は造船業や製紙業などの工業がとても発達していて経済的にも潤っていますが、高知県は他の地域と比べると工業の発達度が低くなっていて、主な産業は第一次産業になっています。そのため仕事を求めて高知県から他の場所に転居する人が多く、急速な高齢化が進んでいるという特徴があります。
このような地域性から賃貸住宅よりも持ち家に居住する割合が高く、人口が密集した場所が限られているので、コインランドリーは以前から多くはありませんでした。他の地域から転居する人が多ければコインランドリーが多く設置されていることがあるのですが、地元の人がほとんどで転入がそれほど多くない高知県では、コインランドリーを作っても利用客が得られないと予測することができます。
現況も大きな変化はなく、以前と状態が変わらないのでコインランドリーの閉鎖が今も続いています。コインランドリーは自宅から洗濯物を持ち出し、洗い終わったら再び取りに行かなければならず、自宅近くに存在しないとそのまま終わるのを待つことになり、とても面倒に感じても仕方ありません。現況では洗濯機の価格も低下していて、購入にそれほど負担にならなくなっているので、将来に向かっても自宅で洗濯をする割合が増加していく可能性が高くなっています。
高知県でコインランドリーが増えるためには高機能を持った洗濯機を導入し、クリーニング店に出していた衣類なども洗濯できるようにするか、別の施設との抱き合わせで併設するしかないでしょう。都会ではこのような対策を実行することで数を増やしているという実例があるだけに、後はその地域の特性に合わせて特色を持たせなければ、従来通りのやり方では将来展望は難しいと言えます。