オランダのコインランドリー事情(2019)
オランダを含めてヨーロッパでは洗濯をするさいには、コインランドリーが使われる傾向にあります。これはヨーロッパでの対する考え方の違いや、水質の違い、共働き世帯が多いことなどが影響しているものです。日本では色物を混ぜて行いますし、水の温度もよほどの事がなければ、たいていはお湯を使わず水道水のまま行われますが、ヨーロッパでは色物は分けて行いますし、水も素材に合わせて温水を用いて行います。このような事情としては、硬水であるため汚れが落ちにくいことが大きく影響しており、また日本とは異なって水質が悪く水道水そのものが飲料水に適さずカルキの含有量も多いことが影響しているものです。オランダの場合には共働き家庭が多く、このため家庭用の洗濯機で行うよりも、コインランドリーにある大型のものを使ってパワフルに洗濯した方が効率的という事から、コインランドリーは多く存在しています。
オランダを含めて冷涼なヨーロッパで用いられる洗濯機の多くは、温度調整ができるものが主流であり、コインランドリーに設置されているものも同様です。さらにそのモードの種類も多いものであり、日本の洗濯機やコインランドリーよりも衣類に合わせて事細かく選ぶことができます。これらは色物を分けたり、また、衣類の素材を分けて行うという地域性のニーズにマッチしているものです。このような色を分ける理由は、高温で行うと色落ちして色移りが起こりやすいことが影響しています。硬水は汚れが落ちにくく泡立ちにくいですが、水温を上げることによって改善することができます。しかし、温度が高すぎると今度は色落ちや色移りが起こるほか、生地によっては傷む原因になるものです。このような事から色分けをしてさらに素材わけをするのがオランダを含めたヨーロッパでの洗濯事情です。なお、洗濯時間は温水で行うほど長時間になるため、洗濯から乾燥まで行うには4時間程度かかることもあります。