もしもベトナム政府がコインランドリーを運営したら(2020 令和2年)
ベトナムは東南アジアに位置する国であり、近年は観光やビジネスで日本との交流が深くなっています。日本と大きく違うのはこの国は社会主義国であり、市場原理による価格設定よりも、ベトナム政府の方針が強く反映するということでしょう。そのためコインランドリーを運営するようになると、同じ価格帯を設定する可能性が高くなります。
ベトナムでは自宅で洗濯機を持っていない場合には、街中にあるランドリー専門店を使っています。これは日本のクリーニング店と似たような店舗になっていて、洗濯物を出すとその重さから料金を算出しています。値段そのものは安くて基本的に当日出せばその日の内に受け取りができますが、店舗によってその結果には違いが生じるので注意が必要です。多いのは乾燥具合であり、完全には乾燥ができていなくて生乾きの場合もあるでしょう。観光客でホテルに滞在していればホテルで洗濯を依頼した方が確実ですが、料金は街のランドリーよりも高くなってしまいます。
コインランドリーはこの両者の欠点を補う形式になると予想でき、機械も自国で生産するよりも日本などから中古品を輸入して利用することが考えられます。日本では個人家庭で洗濯機の普及率が高くコインランドリーの使用頻度が低下していて、店舗の閉鎖により中古の機械の入手は行いやすくなっています。今の両国との関係性からすると、政府による無償援助の可能性もありますし、援助ができなくても中古品なので格安で輸出することができます。
ベトナム政府は工業の推進と共に観光事業にも力を入れていて、外国人観光客の誘致に積極的になっています。そのような外国人観光客の不満の一つに洗濯物の対応があり、ベトナム政府もその声を無視できなくなっています。現在のところベトナム政府はコインランドリーの運営を行っていませんが、既存のランドリー店との調整ができればベトナム国内でコインランドリーを見かける機会が増えていくでしょう。