高知県の通所介護施設の現況(令和元年・2019)
通所介護は一般的にデイサービスと呼ばれているもので、利用者が自宅で可能な限り自立した日常生活を送れるように定められて制度です。自宅の高齢者の孤立感の解消・心身機能の維持や、家族の介護負担軽減が主な目的です。利用する施設は19人以上の利用ができ、施設内では入浴・食事・機能訓練などを日帰りでサービスの提供を行ないます。一般的なデイサービスの流れは、朝9時頃自宅を訪問し施設に移動、入浴・食事・機能訓練・趣味・娯楽などを経て夕方4時頃自宅に送り届けるという内容です。この通所介護施設を利用できるのは、要介護3〜5に認定されている人だけになります。
高知県においては平成30年度から「介護サービス情報の公表制度」が設けられ、介護サービス事業者が平成30年1月1日を基準日とし、その前1年間で介護報酬を受けた金額が100万円を超える事業者と、新規に指定を受け1年未満のもので、指定の有効期間内に調査を受けていないものがこの制度の対象です。よって新たに介護サービス事業を始める事業者も対象となり、現況に加わることになります。
高知県の通所介護施設(デイサービス)の現況は、県内に356あり、半分に当たる186が県都高知市に所在しています。続いて多いのは高岡郡の35施設で土佐町・佐川町・越知町に多く所在しています。次いで香南市の17施設、土佐市の15施設が続きます。
特徴としては、県の通所介護施設の半分がある高知市の施設は、通所介護サービスのみならず、訪問介護などの居宅介護支援や認知症予防対応や予防ショートステイなど、複数の介護サービスを展開していることです。これは大型施設で職員や従業員を多く抱えることができる施設が可能なことで、逆に考えると、さまざまな介護サービスを受けようとすると、高知市に行かないとならないケースがあるということにもなります。
また、実際に介護を行なう職員・従業員が介護関連の仕事に就く場合、高知市にまで行かないとならないとも言え、通所介護施設などは、さらに県内に均一に所在する必要、同時に施設の少ないところに新規開設する必要性があるとも言えます。