パーキンソン病における通所介護施設の利用について(考察 2020)
通所介護施設というのは通称「デイサービス」とも呼ばれており、要介護の状態であっても本人が持つ能力を発揮するために、機能の訓練を行なったり社会的な孤立を防ぐという側面がある施設です。
ここでパーキンソン病の場合の通所介護施設の利用には、どんなメリットがあるのか確認してみましょう。パーキンソン病は脳内のドーパミンが不足する事で、運動機能障害などが進行していくとされる疾患ですが、手足のふるえや動きの鈍さといった症状が代表的です。また関節の曲げ伸ばしに抵抗を持ったりするなど、生活におけるリスクが多数見受けられる点も特徴です。
このようなパーキンソン病では、通所介護施設の利用が非常に効果的とされ、望ましいと言えるでしょう。理由として挙げられるのは、通所介護施設のサービス内容に表現されています。デイサービスは日帰りで日常生活の機能改善に取り組むシステムですので、肉体的な介護に加えて入浴や排泄といった部分までサポートしている事が特徴です。
パーキンソン病の方は自分で動く事も不自由な場合が多く、常にサポートを必要とする状態がほとんどですが、家族の方などの介護だけでは全てをサポートしきれないという問題もはらんでいます。プロのスタッフによるデイサービスによってリハビリテーションを行えるのは、身体機能の改善にも繋がりますし、普段サポートをしている家族などが休まる時間にもなるのです。患者さん本人のリフレッシュはもちろんですが、サポートをしている家族の気分転換という側面も持っているのがメリットです。
またパーキンソン病は身体能力が落ちて行き、歩行時や入浴時の転倒という危険性もありますので、デイサービスによって入浴のサポートを安全に受けられるのは特筆すべきサポート内容の部分だと言えます。
さらに通所介護施設では機能訓練指導員が行なう、パワーリハビリテーションという高度なリハビリを実施する所もありますので、必要に応じて選択するのが望ましいでしょう。