北区における木材市場の現況(令和2年 2020)
北区は東京23区の北部に位置する行政区で、23区の中では最も緑の多い地域となっているのが特徴です。そのため名所や旧跡なども比較的多く、小規模な神社も多いのが特徴となっています。公園なども多いため、住環境が非常に整っている地域となっており、人口増加も安定して推移しているのが特徴です。
北区は都心への通勤車や通学車が多いことでも知られており、居住者の約1割が周辺地域に通勤や通学を行っている状況となっています。そのためベッドタウンとしての性格が強く、様々な商業や工業の発展よりも住宅地としての意味合いが非常に強いのが特徴です。
しかし厳密に言えば人口は徐々に減少しており、都心部の再開発により都心部に移住すると言う人も増えているのが実態で、そのため木造住宅の新たな建築はあまり行われていないのが実態となっています。これにより北区の木材市場の現況はあまり芳しくない状況であると推測される面も多いのですが、実際には様々な需要があることから一定のレベルで推移をしているのが実態です。その理由は様々な施設が存在していることにより、これに対する保全のための木材需要が非常に多くなっていることが挙げられます。
さらに、木造住宅は定期的に修繕や補修を行わないとその住環境を維持することができないことも北区の木材市場が安定的な推移を示している理由となっています。特に北区は古くから多くの人が住宅を建築し住んでいると言う実態があり、ほとんどの住宅は非常に多くの築年数を経過していることから、様々なところで頻繁に補修が行われているのが実態です。実際に北区の中には10件程度の木材加工販売店が存在しており、これらの店舗で補修用の木材加工を行っているほか、内装などに使用される木目の美しいものも取り扱っていることから、これらの店舗が北区の木材市場を支えています。近年では特にリフォームなどにより高価な木材を購入する人も増えており、これに伴い北区の木材市場は流通量が減少しているものの取扱高は増加傾向にあるのが特徴となっています。