新潟県の檜葉(ひば)の取引状況(2019)

 

本州の日本海側にある新潟県は、総面積1,258,000ヘクタールの地域です。県内には上越・中越・下越・佐渡の4つの地域があり全域が豪雪地帯となっています。特に山間部は雪の量が多いのが特徴です。森林の総面積は857,000ヘクタールで、全国で6番目に広い森林面積があります。森林面積の66パーセントは民有林で34パーセントが国有林です。民有林の内の64パーセントは天然林で、民有林のうちの人工林の割合は約25パーセント、その面積は141ヘクタールです。新潟県の林業の産出額は40,920,000,000円で全国では3位となっています。しかしその内の木材の生産額は1,050,000,000円で、多くが栽培キノコ類の生産が占めています。新潟県の檜葉の取引状況ですが、新潟県の広大な森林には、針葉樹が多くありスギが中心です。そのほかにはアカマツやカラマツなどがあり、檜葉はそれほど多くはありません。広葉樹の樹種にはブナやナラを主体に多様な種類のものがあるのが特徴です。県内で生産されている木材は製材用が最も多く、次に多いのは燃料用です。ついで木材チップや合板用のものとなっています。
一般的にヒノキアスナロとも呼ばれている檜葉は、新潟県の佐渡の言葉では「アテビ」と呼ばれています。この地域のアテビは海府側の山地にある自然木のものが、最も質が良いとされているのが特徴です。この樹木は、佐渡市では市の木にも制定され親しまれてもいます。佐渡では1038ヘクタールの原生林に近い植栽林がありますが、1997年に県によって重要植物群落に指定された歴史があります。昔は住宅を建てる際に使用されてきましたが、現在では佐渡産の檜葉は流通していません。佐渡産の檜葉は、佐渡にもともと生えていたこの地固有のものと考えられています。香りがあり黄色がかった色をしていて、他の地域の檜葉同様に白アリに強いのが特徴です。佐渡アテビを守る活動をしている人もいます。

 

 
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