クアラ・スランゴールセパン(マレーシア)の木材市場の現況(令和元年 2019)
クアラ・スランゴールセパンは、マレーシアのセランゴール州に含まれる市の一つで、マレーシアの首都であると同時に東南アジア最大の都市でもあるケアラルンプールから南方約50km、シンガポールからは北西約325kmの場所に位置する市です。2010年時点の人口は約21万人で、人口の増減は比較的少ないエリアです。ちなみに、当エリアはサイバージャヤがある市でもあり、ケアラルンプールの郊外都市としての役割を持つ場所がサイバージャヤです。マレーシア政府によりマルチメディアスーパーコリドー(情報と知識の開発を促進する目的を持つエリア)に指定された新興都市がサイバージャで、元々はパームヤシのプランテーションが行われ続けていたエリアではありますが、1999年7月にサイバージャヤの街開きが行われた理由から、集中的に開発が進む・ハイテク企業の多くが投資を行う、こうした特徴を持つ場所が含まれます。
クアラ・スランゴールセパンの木材市場の現況ですが、当エリアにはケアラルンプール国際空港が市の西側に設置されており、空港が木材市場の活性化を起こした歴史もあります。元々、スパン国際空港が存在していたのですが、当空港は将来を考えた場合、余地が少ないと判断され爆発的に増加傾向を持つ航空客のニーズにこたえる目的で四方10kmの世界最大級ともいえる空港の敷地にゴムおよびオイルパームに覆われた場所に確保された、このような歴史があります。さらに、施設の天井の仕上げ材は不燃材の認定を受ける幅10センチの現地産の木材の突板が使用されるなど、クアラ・スランゴールセパンの木材市場は一気に上向きになりました。尚、オイルパームは植物性油脂の原料になるヤシの一種で、アブラヤシを意味するものです。西アフリカから南アジアにかけてのプランテーションで栽培されているもので、当エリアの木材市場を上向きにする一つといえましょう。近年日本の健康ブームにより、クアラ・スランゴールセパンを含むマレーシアやインドネシアなどの国々で増大傾向を持ちます。