ラオカイ(ベトナム)の木材市場の現況(令和元年・2019)
ラオカイはベトナムの北西部、中華人民共和国河口ヤオ族自治県との国境付近の町のことです。ハノイから北西におよそ260kmに位置しており、近年では鉄鉱石やリン灰石の採掘が始められ、数多くの工場や発電所も建てられています。それだけではなく、木材の市場がある市場都市としても有名なことで知られているのです。ベトナム林業総局によると2017年の輸出量は前年の2016年と比較するとおよそ10%増加し、初めて80億ドルに達したという実績を持っています。現況では木材製品はベトナムの中でも大きな輸出品目となっており、木材市場は国内で重要な位置を占めているといっても過言ではありません。国内には複数の大きな木材産業関係団体が存在し、財政源として外すことはできないのです。
ハノイを中心に活動をしている団体には、およそ800社もの中小規模の家具工場が所属しています。その数からも、ベトナム全体の木材産業が盛んであることがわかるのです。家具工場の多くは家族経営の小さな規模ですが、自ら材料となる木材を輸入して製造を行い、国内への販売のみならず近隣諸国への輸出を実現させています。木材の全てを国内でまかなうことは難しく、輸入が必要不可欠となっているのですが、製造している家具は丈夫で見た目にも優れていると評判を呼んでいるのです。
ベトナムの北側に位置しているラオカイは冬の気温は低くなるものの、5月から9月までは最高気温が30度を超える日も多く、気温だけではなく湿度も高い傾向にあります。このような気温の中で山々の木々が育てられ、木材市場が盛んとなっているのです。木材市場での経済はベトナム国内として重要視されており、欠かすことはできないものとなっています。材料となる木材の輸出入は幅広く行われており、その輸出量は年々増加傾向にあることを考慮すると、今後さらに活発になると予想されるのです。そして木材市場の潤いが、国内全体の潤いとなるでしょう。