ワリス・フテュナ諸島の木材市場の現況(2019)

ワリス・フテュナ諸島とはフランスに従属するタイプの地域(海外準県)であり、その社会のシステムはほぼフランスのものを適用しています。
大航海時代、とりわけ1616年のオランダ人による発見により属国への道を辿ることとなったが、約2000年前ごろから先住民が住み着いていたと伝わっており、そのためか木材を用いた建造物は比較的多く、木材を必要としている国であることは恐らく正しいでしょう。

 

次に木材の供給元であるが、諸島の規模の小ささはもちろんのこと、小さな島国の例にもれず木材として実用可能な木材の産出についてはかなり劣っていると言わざるを得ません。

 

そのため、ココヤシなどを使って自家生産した木材を利用することもあるが、木材の大半は輸出に依存していると考えられており、木材市場としてはそれなりに売り手市場であると類推できます。

 

また、現況においてはワリス・フテュナ諸島はフランス国による援助をはじめとした多くのバックグラウンドを有しており、そうして目線から考えるのであれば決して経済的、外交的弱者であると考えるべきではありません。

 

木材の輸入の多くはフランス本国を通じて、あるいはフランス本国の看板を前面に押し出すことで売り手にプレッシャーをかけつつも最終的にスタンダードな価格で貿易を行っているとされており、そうした意味では外交上の立ち回りの旨さに関してはかなりのものであるといえるでしょう。

 

また、ワリス・フテュナ諸島においては漁業が主産業の一つに数えられていることや、文化的歴史背景を鑑みるに木材の絶対的な必要量は規模相応に多いと考えられており、フランスを媒介するために食い物にされるというケースは少ないという利点もあることから、上下のないまっとうな貿易国として木材市場においては一般的な貿易輸入国として国際的な木材市場に参画していることは確かであり、フランス本国とワリス・フテュナ諸島との友好的な関係を鑑みても今後しばらくはこの状況が続くと考えてよいのではないかと思われます。

 

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