ツバルの木材市場の現況(2019)

ツバルは南太平洋の赤道すぐ南に位置する全面積約26平方キロメートルの小さな国で、本島のフナフチ島と8つの離島からなる島嶼国です。この国の国家歳入は入漁料やアメリカのインターネット関連会社への貸与ドメインコード、tvの使用料といった限られた収入源に依存しているといわれています。
この国は昨今の気候変動の影響で海面が上昇しており、あと50年間で高波などの被害を加えるとツバルの大部分が水没する可能性も指摘されているといった点で、国際的によく知られた国でもあります。ツバルの平均海抜は1〜2メートルで、近年の気候変動の影響により海面が10年に約20センチのペースで上昇しているとも言われます。この国にはヤシの木以外に山のような海抜の高い土地はなく、昨今の海面上昇で2万平方キロメートルが失われたもいわれています。そのため、木材市場としてはそれほど活況といった現況というわけではないといえます。
こうしたツバルでは木材輸出はあまり活発な状況となっていないようですが、こうした気候変動による国土の水没などに対策する方法としてODAなどが対策活動お行っており、その中の一つにマングローブの植樹によって海面上昇時の海岸の浸食を防ごうとする方法などが実施されているのです。こうした方法は適応策とよばれ、植樹による国土保全が図られているのです。フナファラ島のマングローブの植樹活動は企業に勤める日本人が提案によって行われたものもあると伝えられており、高波による海岸線浸食を防ぐという目的で行われました。
木材市場は家具などに用いられる木材などが輸入されている場合はあるといえますが、全体的には大きなマーケットといったわけではなく、こうした海面上昇などの対策などのための活用などが行われているといえます。温暖化の根本的な解決に向けて、緩和策として大気中の温室効果ガスの抑制による温暖化の防止対策などが行われ、その方法の一つとして木に注目が集まっているという状況といえます。

 

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