ナイジェリアの木材市場の現況(2019)

ナイジェリアの木材市場の現況については次の通りです。
まず、ナイジェリアにはおおよそ411万ヘクタールもの森林があると推定されており、その広さは総国土面積の5%程度であると考えられています。そしてこれらの森林伐採においては政府に自由な決定の権限があるのですが、一貫した政策がなされていないのが現状です。そのため森林の違法伐採・採集が非常に多く、結果として森林をうまく継続していくことが困難となっており、慢性的な資源不足に陥っています。
このような状況に陥ってしまっている理由ですが、ナイジェリアは「データに弱い国」という特徴があり、データをうまく把握・管理できていない現状が挙げられます。森林計画や開発を行う上で必要となる正確なデータが欠如しているため、当然継続性のある自然環境を整えることはできません。ナイジェリアという国の木材市場自体には長い歴史があり、国としての目標は木材市場において自給自足を行うことですが、それがうまく達成できていない現況があります。そして今のナイジェリアの木材市場の現況を鑑みるに、国の目標を達成するためにはかなりの努力を行わないと厳しいのが実情です。
ナイジェリアでは1937年に森林を守るための制度が作られており、国土の10%にあたる面積を保護対象としています。ところが、この保護対象である10%のほとんどは既に森林ではありません。また、1988年には、森林政策として森林面積を10%から20%に増やすという方針が掲げられましたが、こちらも実現はできていません。その他にも森林を保護・維持していくための具体的な政策や明確性が欠けていますし、そもそも政府が主体性をもって森林保全に取り組む意欲が欠けています。
以上の理由により、ナイジェリアの木材市場の現況は良いものとは言えないでしょう。木材市場をより良い状況へと改善していくためには、非常に多くの努力が必要であることが分かります。

 

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