ガンビアの木材市場の現況(2018)

西アフリカにあるガンビアは、国名の由来ともなったガンビア川に面した国です。
3方をセネガルに囲まれガンビア川の河口部分のみ大西洋に面した、アフリカ大陸で最も面積の小さな国になります。
国土の大部分がサバンナ地帯で占めており、木材市場にとって重要な森林は河岸に若干ある程度です。
9世紀頃の歴史に登場してからは様々な国に属したり植民地となり、1965年の独立後も一旦隣国のセネガルと連邦を組みましたが、現在は再び独立しイギリス連邦を構成する一つの国になっています。
現況の木材市場で有用となっているのは、アフリカ大陸では一般的なマホガニーです。
マホガニーの木材は、家具や容器に加工され使われています。
ガンビアは木材を輸入するよりも輸出することが多く、2017年の輸出量は世界の204カ国中91位でした。
一方輸入量は216カ国中191位だったので、原材料の木材は国内で需要に応じられていると考えられます。
ガンビアは森林面積が大きくない国なので、世界の木材市場では重要な位置を占めていません。
実際にガンビアの主要な産業は農業で、落花生や米が主な生産品です。
特に落花生は作付面積の80%を占めるとされ、落花生や落花生油は総輸出額の18%に達しているほどです。
このように木材市場の位置が同国内で低いのは、ひとえに地理的な原因が理由になります。
ガンビア川に沿って東西に長い同国は、最大の場所でも南北は約48kmしかありません。
川沿いに狭い森林地帯があるものの、大部分はサバンナ地帯なので林業に適した国土ではありません。
そのため林業が以前から発達せず、現況も変わらない状況に陥っています。
今後も同国内においては林業の発達は見込めず、生産されるマホガニーは家具などに加工され消費されていくと考えられています。
他の森林面積が極端に少ない国や地域と同じように、ガンビアの木材市場が現況よりも発展するのは困難な状況と言えるでしょう。

 

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