ベリーズの木材市場の現況(2018)

ベリーズは、中央アメリカの北東部に位置する英連邦王国のひとつとして1981年に独立した新しい国です。人口は、約37万5千人余の小さな国です。北にメキシコと、西にグアテマラと国境を接し、南東にホンジュラス湾挟んでホンジュラスがあり東はカリブ海に面しています。四国より少し大きい面積でマヤ遺跡と熱帯雨林が広がる国で英国との伝統的友好関係を重視しており、リゾート地・農業・水産業などを主要産業にしています。南米を原産地とするローズウッドは古くから知られており、日本にも高級木材として輸入する関係が古くからありました。現況も輸入材の取引を継続しており貴重な原材料で輸入が行われています。リゾートなどアメリカなどからの観光客がマヤ遺跡にやってきます。

 

この国が原産のホンジュラスローズウッドは、日本では紫檀とも呼ばれていて、ヤニを多く含むため虫害や耐候性があります。腐敗せず長持ちすることから古代から高級家具に使用したり仏壇・唐木細工・楽器などで珍重されており日本でもよく知られた良い木材で輸入が盛んでした。ブラジル産のローズウッドが高くなり木材市場に出回らなくなり、代替品としてベリーズ産が好まれるようになり、木材市場が活発になりました。国立公園内やし私有地などで自生している原木をホンジュラスの武装ギャングが目をつけ、違法伐採がされて木材市場が荒らされました。そんな経緯から、現況ではワシントン条約で保護されています。輸出には、厳しい仕入れ先の調査や管理が義務付けられていることがあり、市場価値が上がっています。日本では、木材市場で高値で売買されており、木材での質がいいため利用する価値がある高級材木です。今後も安定的に仏壇の材料や楽器の素材として輸入されることが必要な材木になります。ワシントン条約で厳しく管理されることで輸出量が減ることが懸念されます。生態系を保護するために乱獲は資源をなくすことになり、保護されることによりより価値が出てくることが考えられます。

 

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