ボツワナの木材市場の現況(2018)

南アフリカとナミビア、ジンバブエなどに囲まれたボツワナは人口200万人の小さな国です。国民の9割はツワナ人で、ボツワナは「ツワナ人の国」という意味を持っています。ジンバブエなどに観光で訪れる人は、ボツワナのチョベ国立公園にも足を運んでいます。小さな国「ボツワナ」に、多くの観光客が訪れるのには理由があるのです。出入国が混んでいなければジンバブエから一時間ほどの距離にあるチョベ国立公園は、国境を越えると道路の周辺は低木の森林地帯になっていて突然キリンが現れたりと自然の中の動物園さながらの観光地だからです。チョベ国立公園はアフリカ象の生息地としても有名で、8月から9月にかけての乾季の終わりには象だけでなく多くの草食動物がチョベ川に水を求めて集まってきます。水を飲みに来ている動物たちを狙うライオンやチーターなどの肉食動物も多く見ることも可能です。アフリカは混乱や貧困といったイメージがありますが、ボツワナはアフリカ人がつくった自由で民主的な国で政治も治安も安定した国になっています。国民一人あたりのGDPは7500ドルと南アフリカより高く財政の健全性は日本より優れているといっても過言ではありません。ボツワナの首都は「ハポローネ」と呼ばれる都市で、近代的なビルが特徴の街になっています。建物はお洒落で落ち着いた雰囲気のものが多く、デザイン的にも優れています。ボツワナを含む南部アフリカ地域には170百万haもの森林が存在し、天然林の約62%がミオンボと呼ばれる乾燥林を形成しているのです。ここから産出される木材は産業用木材としての利用だけでなく薪炭材や乾季の飼料、非木材林産物の供給源、さらには、地域住民の生活や商業利用に大きな経済効果ももたらしています。しかし、毎年0.6%から0.7%の森林が減少してきており、過剰採取や農地開拓のための森林伐採が深刻視されているのが現況です。森林火災も非常に多いため、木材市場に大きな影響を与えているのが実情です。

 

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