ブラジルの木材市場の現況(2018)

森林の面積が広く自然が多いブラジルの木材市場は世界的に見ても安定的に推移しており、住宅などに用いる木材はもちろんパネルや紙製品を製造する際に使用する木材パレットといった加工品も順調な結果です。
また、統計情報ではパルプにおける輸出量が半年間で12.8%分も増加し510万トンにのぼっていますし、同時期にはパネルの分野にて21.8%分の伸び率を見せています。
さらに、紙についても1.9%分が増加し95万トンの輸出量になったため、多くの量を安定的に輸出する事ができているのがブラジルの木材市場の現況です。
ただし、ブラジルが有している森林の面積が広いとは言っても実際の輸出量の多さを目にしてもわかるように、木々が成長するペースをはるかに超えたペースで伐採が行われ輸出されています。
現況ではまだ深刻な様子には至っていないものの、このままのペースで伐採を続けると森林資源をもろとも失ってしまう事に加え、アマゾン川の下流にて生活をしている方々が大きな組織に木材を伐採されてしまい、地元民が生計を立てられなくなってしまいます。
ブラジルは木材市場が活気づいていて国としても重要かつ優れた輸出品である事には間違いないものの、地元民との間にて生じている問題によりジレンマを抱えているのも事実なので、新たなるプロジェクトが開始されました。
開始されたプロジェクトは森林資源を持続的に利用する事を目的としたものであり、基本的な事柄は熱帯雨林の自然環境を保全する事ですが、実現するべく地元民の生計が安定的かつ向上させられるように計画が盛り込まれていたり、市内の小規模な家具業者との間で契約販売を行い、高級家具を手がけた上で国内外に出荷するというものです。
こうしたプロジェクトを計画し実行する事により、これまでのように地元民が業者に安価に買い叩かれてしまうという事が無くなりますし、ブラジルが手掛ける木材製品の品質は上質であるという様子を世界に伝える事もできるようになるため、ブラジルが抱えている問題をクリアにしながら木材市場をさらに安定的かつ大きなものにさせられます。

 

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