米領サモアの木材市場の現況(2018)

アメリカ領サモアは南太平洋のポリネシア地方にあるアメリカ合衆国の自治領で、アメリカ合衆国の準州になっています。このエリアはサモア独立国の南東に位置し、アメリカンサモアや東サモアとも呼ばれています。アメリカ領サモアは主都のパゴ・パゴが位置するトゥトゥイラ島と他の六つの小島からなり、淡路島の約3分の1ほどの面積をもっています。そして、どの島も中央部には高い山があり、平地の部分は少ない問う特徴があります。米領サモアは熱帯貿易風気候で、1年を通じて高温多湿です。この地ではカカオやバナナ栽培、マグロ漁業、そして林業や酪農も行われています。これらの火山島には起伏のある山腹や小さな谷があり、沿岸域は狭いという特徴があり、肥沃な土壌があります。年平均降水量が5000から6350ミリという十分な降雨と熱帯気候によって島全域では豊かな植生が発達しています。
米領サモアにはアグロフォレストとよばれる熱帯林を構成する樹木があり、その果実や葉などの樹木の一部は食料
として利用されていたり、民間治療薬や燃材として利用されています。有用樹木といわれる樹木は、単独や複数の樹木によって作る林が特定作物の生育のための日陰となったり、風を防いだりする役割があります。有用樹木はCocos nucferaやArtocarpus altilis、Citrus aurantfoliaやCananga oderata、Hibiscus tiliaceusやFlueggeaflexuosaなどで12種類ほど挙げられます。これらの有用樹木は現地での呼び名があり、他にもMangfera indicaやErythrina spp、MacarangaharveyanaやTheobroma cacaoなどもあります。木材市場はあまり具体的な数字は伝わっていないといえますが、現状は豊かな島の生態系という点でも有用樹木は重要な役割を果たしているといわれています。

 

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