福岡県の木材市場の現況(2018)

福岡県の木材市場の現状は中国や韓国、近隣諸国への輸出量が増大し、ここ数年需要が高まってきてきています。木材価格は高度経済成長に伴う需要の増大などの影響で、昭和55年をピークに木材需要の低迷や輸入材との競合により長い間下落傾向にありました。しかし、中国や韓国などからの重要が高まり福岡の港には、輸出を待つ多くの丸太が運び込まれているのを目にします。国内の木材供給量は、住宅着工数の減少などを背景に木材需要は減少していましたが、国産材の供給量は平成14年から増加傾向にあるのです。木材受給率も同年より上昇傾向にあり、平成28には6年連続の上昇で34.8%となっており、35%の水準までに回復したのは30年ぶりの快挙です。木材需要量のうち製材用が34%、合板材が13%、パルプやチップ用は41%、合板に置いては輸入丸太の救急不安から国産材に対応した技術開発を進めた結果、平成29年の国内生産における国産材の利用割合は82%にまで上昇しています。この傾向は2018年に置いても変わらず上昇を続けており、明るい兆しは今後も続くことが予想されているのです。新たな木材製品や技術の開発と普及を目指すCLTは、中高層建築物などにも新たな利用が見込まれる木材製品であり、国産材の需要拡大を通じた地方創生を担う対策案としても期待しています。平成29年1月に関係省庁連絡会議が公表した「CLTの普及に向けた新たなロードマップ」に沿って、需要の創出や需要動向を踏まえた生産体制の構築を推進していく運びにもなっているのです。大規模な建築物や不特定多数の人が利用する建築物には高度な耐火性能が必要で、この分野における木材利用拡大を推進するため木質耐火部材の開発も促進させる方針です。さらに、住宅様式の変化や集成材などの進展から伸び悩むA材需要の拡大や新たな部材や工法の開発、内装に無垢材の利用を推進していくというのが現況になっています。2018年福岡県の木材市場は林業業界に拘わる人々の努力の結果、明るい兆しが続いているのです。

 

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