福島県の木材市場の現況(2018)

福島県の木材市場の現況を見ると、福島県内の木材の生産自体は過去10年間の中では多少前後あるもののそれほど大きな変化がないことが理解できます。福島県で生産される木材の多くが、住宅などに使われている傾向があり、住宅の着工するを見ても木造住宅の割合が増えている傾向です。ただ、平成30年に入ってから住宅金利が増加したことからこれから生産の割には住宅の建築数は多少減少してくることが理解できます。それと同時に、2019年の秋ごろには消費税が増税されますので駆け込み需要などが起こり2019年の住宅建築数は増加する傾向が予想できるでしょう。いずれにしても、福島産の木材を住宅で使っているところが多くそれに合わせた生産するが期待されます。
福島県の中では、中通と浜通りそして会津地方の中では会津地方が主な木材生産の中心地と言えるでしょう。復興関連需要がひと段落したことから職人の人材不足などが解消されてきている傾向があります。また、平成30年は四月から円安になってきていることも考えると米国などからの輸入が減少してくる傾向が見られます。円安になることは、米国にとって輸出が有利になりますが輸入が不利になるわけです。逆に言えば、日本側としては輸入が不利になりますので積極的に木材を輸入する可能性が例年に比べると少なくなってきています。もちろん相場は常に変動しますが、2018年9月を過ぎてもやや円安の傾向なっているため県内の木材の需要の増加が注目されているところです。
住宅以外の利用に関しては、チップ関係が増えていることが注目されるでしょう。それに加えて近年注目されているのはバイオマス用のチップになります。冬場活躍するバイオマスのチップですが年々生産量が増えてきておりこれからはさらに規模が大きくなることが予想できます。このように考えると2018年の木材市場は震災の時に比べればかなり安定しており2019年までは安定が予想できることがわかるでしょう。

 

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