三重県の木材市場の現況(2018)

三重県において森林が有している面積は374ヘクタールにものぼり、県内全域の64.5%も森林が占めている割合になります。
内訳を見るとその中で私有地の割合が82.4%になっており人口面積が64.2%、天然林の面積が35.8%で人口面積の天然林よりも上回っているというのが現況です。
これまでの三重県で行われてきた林業というのは気候や風土、交通と言った自然条件と社会条件のどちらにも恵まれてきた過去があり、そのお陰で檜や杉といった需要が高いものの育てるのが難しい種類であっても難なく育成し、全国的に見ても指折りの林業の地域として発展してきました。
三重県で活気づく木材市場が関係し、まるでIT業界におけるシリコンバレーのように木材を取り扱う業者が集合して経営を行っている地域も存在しているほどなのですが、現況としては当時の勢いが損なわれているというのが実情です。
その理由は社会の景気が全体的に悪化しているという根本的な要因の他に、外国からの外材が大量に輸入されるようになった事や高まる生産コスト、野生動物による被害といった事柄が影響しており採算が取れなくなってきている事から従事者の意欲が落ち込んでいるためです。
そのように従事者でさえも意欲が落ち込んでいるという事は当然の事ながら土地を所有している方にとっても所有している意味を見出だせなくなりますし、若年層においても木材市場に飛び込み仕事をするといった意欲も無くなります。
そういったあらゆる人々が着手しなくなった事により森林はすっかり荒れ果ててしまい、間引きはもちろん自然災害により引き起こされたトラブルはそのままになっているといった状態なので、再び木材市場を元の状態に戻すだけでも大きなコストが発生してしまいます。
そこで三重県が県を挙げて行っている対策が木材市場を一貫体制に切り替えるというものであり育成から伐採、加工や使用に至るまでを一括化して体制を整え直すというものです。

 

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