馬鞍山市(中国)の木材市場の現況(2019)

馬鞍山市は中国内の大都市のひとつであり、230万人もの人口をかかえているため、木材の需要は相当高く、その市場は無視できないものとなっています。主要産業は鉄鋼業であり、木材産業が盛んというわけではありませんが、鉄鋼業には数多くの雇用がありますから、その住宅建設などに木材が大量に必要となります。鉄鋼プラントは拡大しており、ますますの人口流入が見込まれます。基幹産業である鉄鋼業が発展したため、他の産業も発展し、馬鞍山市における設備投資金額は安徽省内で最大となっています。馬鞍山市の一人当たりのGDPも安徽省で第1位です。
そうした現況にあるため、市内では数多くの建物が必要とされ、木への需要が続いています。たとえ鉄筋コンクリートの建物であっても、型枠には大量の材木が使われます。建設現場では木が欠かせないものとなり、経済発展の著しい地域では木への需要も高いということになります。GDPの高い地域には自然と人が集まってきます。馬鞍山市には多くの大学もつくられており、その住宅需要もかなりのものでしょう。建物の建設に使われる木材ももちろん必要ですが、家具も欠かせません。人が集まる大都市は、必然的に木材の消費地となります。
馬鞍山市には鉄鋼業だけでなく、硫黄や石灰石・石油化学およびセメントの工場もあります。馬鞍山市は鉄鋼業を中心にした、一大工業地帯になっているとも言えそうです。数多くある大工場の維持管理や、職員の住宅および教育施設などの建設や維持管理にも木材は必要になります。中国では大都市への人口流入が続いていますから、既存の建物をそのまま利用し続けるのには限界があり、馬鞍山市でも建物をつくり続け、また修復し続ける必要がありそうです。その都度多くの木材が必要になりますから、木材市場は常に意識されています。値段が高騰すれは、大きな影響を受けます。GDPが高く、豊かな都市であるとしても、木材市場は無視できません。

 

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