貴陽市(中国)の木材市場の現況(2019)

貴陽市は中国にある町です。市内に森林が多いという特徴があります。現在中国では製造業及びIT関連事業が経済を支える産業となっていますが、この地では林業などの産業が経済に貢献しています。

 

この市の木材市場を考える上では時代背景を考慮しておく必要があります。古来から少数民族が割拠し、戦国時代には夜郎国の地となっていました。時代は流れ、1949年になると共産党軍がこの地へと入場し、人民政府を成立させました。現在のこの市の近況にはこのことが大きく関係しています。1992年にはハイテク産業開発区が成立し、企業誘致などに繋げました。この特区では企業活動が税制などの優遇が受けられます。中国では莫大な数の人口を抱えているので、労働人口は確保できているそうですがノウハウが足りない部分もあります。そこでこのような経済特区を用意し、海外の企業が参加しやすい状態を作っています。

 

省の80%以上は石灰岩に覆われているという独特の地形が大きな特徴となっています。中国有数のカルデラ地帯となっているのも大きな特色です。様々な河川が流れていることも特徴であり、高原面を深く切り込んで峡谷をつくっています。この地をどうやって運搬するかが重要となります。木材需要が高くても運搬の仕組みが整っていないとなかなか売ることが出来ません。

 

人口増加の影響を受けて木材価格は高まっているのが現況です。日本の木材への需要は高いので、売るチャンスともいえるでしょう。ただし、最近では高品質志向が高まっているので、質の良いものでないとなかなか競争に勝てないかもしれません。運搬のコストをどう下げるかも非常に重要な問題です。特にこの市は林業が盛んなので、同じような品質のものであればなかなか買ってくれません。輸送費などを考えるとコストでリードすることは難しいので、品質で勝負していく必要があります。売れない場合は他の地域の方が商売しやすいかもしれません。

 

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