チベット自治区(中国)における木材市場の取引状況(2019)

チベット自治区(中国)における木材市場の取引状況(2019)

 

チベット自治区(中国)は、中国の西南部を占める自治区です。
多数のチベット族を少数の漢族が支配しており、たびたび大きな騒乱が発生してきました。
そのため中国政府はチベット自治区(中国)でチベット族を弾圧していると言われ、世界的にも注目を集めています。
チベット自治区(中国)は、天然資源の豊富な地域です。
チベット高原にあるザブイェ塩湖には、世界3位の埋蔵量を誇るリチウムの採掘を行っています。
また国家歴史文化名城に指定されている省府ラサにあるシガツェ地区のシガツェとギャンツェ、世界遺産に登録されたポタラ宮など観光スポットも豊富です。
しかし豊富な観光スポットがありながら、弾圧や騒乱の歴史があるため外国人は自由に立ち入りできません。
チベット自治区(中国)に外国人が立ち入るためには、査証の他に入域許可証が必要になります。
入域許可証は乗車券や航空券の購入時にも提示を求められ、乗車当日も幾重に確認されるので、一般の外国人が観光やビジネス目的で立ち入るのは非常に難しい現状です。
外国人の立ち入りは厳しく制限されているチベット自治区(中国)ですが、木材市場ではこの土地ならではの樹種が取引されています。
現地では雲杉と呼ばれる中国スプルースは、建築用材や建具材などとして使われています。
チベット自治区(中国)にある木材市場の取引状況でも、現地ならでは樹種として頻繁に取引されてきました。
中国スプルースは杉の仲間ですが、日本の杉とは全く違い実際はモミの木の仲間とされています。
もし日本人が現地に立ち入ることができて中国スプルースを見る機会があったら、日本の杉のイメージと大きな違いを感じて、驚いてしまうかもしれません。
チベット自治区(中国)の木材市場で取引された木材は、中国国内で使われる他海外にも輸出されています。
日本で使われている中国スプルースのなかにも、チベット自治区(中国)で伐採されたものがあるかもしれません。

 

 
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