福建省(中国)における木材市場の取引状況(2019)

福建省(中国)における木材市場の取引状況(2019)

 

近年の福建省(中国)における木材市場の取引状況を見ていると、スギ類やマツ類の造林が進んでいることがわかります。スギ類やマツ類は木造建築には欠かせないもので、その需要はかつてないほどの高まりを見せています。中国は急速な経済成長の影響で、個人向けの低層高級住宅、レクリエーション休暇施設などを持つ人が増えてます。観光地域における開発、交通アクセスの整備なども活発になり、そこに必要な木材を確保するために成長の早い国産材料を育てる方針で中国はプロジェクトを進めていきました。福建省(中国)は中国でも林業資源が豊かなエリアの一つで、針葉樹林も豊富です。中国人の半数以上は木造建築物に対して好印象を持っていて、その理由は自然に近い雰囲気を感じることが出来るという点や、心が穏やかになるという点が挙げられます。しかし、データを見ると木造建築を好まない中国人もいます。なぜ木造建築を好まないのかというと、まずは水や火に弱いという理由があります。木は水によって侵食されてしまい、最終的には朽ち果ててしまいます。水が浸食した部分は脆くなり、耐久性が著しく劣ってしまうので、木造を避けるようです。火に弱いのは周知の事実で、木造建築は火事で大きな被害を受けやすいです。特に乾燥した季節は一気に燃え広がるので、二次被害にも気を使わなくてはいけないです。さらに強度不足を懸念する声もあります。鉄骨やコンクリートを組み合わせた建造物の方が強度が高く、地震にも強いというデータもあります。マンションやアパートでも木造は賛否両論に分かれます。自然を感じる住宅にしたいという気持ちは分かりますが、木造のアパートやマンションは音が響きやすく、騒音トラブルがおきやすいです。一方鉄骨やコンクリートを組み合わせた建造物の方は強度が高くて、防音性も高いです。中国人は自分の家にこだわりを持つ人が増えているので、必要な資材も多種多様になっていくことが予想されます。

 

 
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