四川省(中国)における木材市場の取引状況(2019)

四川省(中国)における木材市場の取引状況(2019)

 

四川省(中国)は、人口約8000万人を擁する省で、山岳地帯に位置しています。温暖で肥沃な土地柄であることから、農林水産物と木材が主要な産業のひとつです。四川省(中国)は、広大な森林を持っており、森林を活用することが地域経済の活性化を図るためのひとつの施策ととらえています。豊富な資源を活用することに対して、官民一体となって海外の木材市場への輸出に積極的に取り組んでいます。中国では経済成長に伴い、国民所得が向上している傾向があることから、木材需要も増してきており、海外産の木材輸入も増加してきているため、四川省では国産材の利用拡大を促進することにも積極的に取り組んでいるところです。
中国の発展に伴い、各都市では新たな住宅や高層住宅、高層ビルなどの建設ラッシュが続いており、住宅用の木材だけでなく、内装材としての需要も高まってきています。中国は豊富な森林資源があるにもかかわらず、木材市場における輸出の取引状況は単発的で、継続した成長を見込むことができていません。国内を含め、輸出先の国々の現地情報を的確に把握していないため、現地ニーズに合った輸出木材の選定や輸出製品の開発、販路開拓がなされていないことが、原因のひとつとなっています。中国産の木材の世界的な需要は高く、輸出を望む国は多いのですが、ニーズと待ちさせることができないことが課題であり、国内でも建設ラッシュが起こっていることから、国内の建築用億材の需要と利用現状の把握が求められています。
近隣諸国である日本や韓国などにおいても、建築物に使用する木材需要は高く、自給率が低いこともあるため中国産の木材のニーズは高い傾向です。四川省(中国)の豊富な森林資源を活用するためには、国内外の需要を把握することが必要な段階です。四川省(中国)の木材市場は、現在でもある程度の活気がありますが、今後はさらに発展が見込め、活発な取引状況を見込むことができるため、近隣諸国からも注目されています。

 

 
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