中国との木材貿易〜注意点(2018)

中国との木材貿易は今は大きな一つの産業となりつつあります。急拡大を続ける中国の経済を考えれば、ここに多くの木材を輸出する事が日本経済にとってプラスになる事は間違いありません。そしてそのように今は右肩上がりで取引量は多くなっているという現状があります。
ですが注意点として中国は専制国家だという事を忘れてはいけません。君主の感情次第でいとも簡単に約束をなかったことにすることが出来るというのがこの国の特徴でもあるわけです。ですから、いかに多くの需要があるといっても中国を主軸とするような経済活動を行う事は危険極まりないといってもいいでしょう。一度問題が起きればそれで忽ち交易はストップすることになります。それが起きるのはトップの感情一つで起きてしまうのです。
日本から中国へは多くの企業が進出しました。これは安い人件費を狙って進出したわけですが、今ではその多くが撤退を考えるようになっています。何故なら中国では政府の管理が必須だからです。人件費を上げろと言われれば上げなければなりませんし、従業員に教育をすることも自由にはなりません。言論の自由そのものがないわけですから、全ての言葉のやり取りの中で制限された状態で経済活動をしなければなりません。つまり、信用するととんでもない事になってしまうという事なのです。いとも簡単に不買運動なども起きてしまうわけですから、中国との貿易においては政府の動向を注視するとともに、取引量そのものを増やさないという事を考える必要があるでしょう。増やせば増やすほど中国政府の関心を呼んで規制の対象となったり、さまざまな条件を課してくる事になります。何しろ専制国家においては交渉などと言う時間のかかる事は一切しません。政府から言われたらするというそれだけのことで、それは他国に対してもするのがこの国ですから、これによって今までどれだけの日本企業が痛い目にあってきたのか分からないぐらいです。

 

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