中国の木材需要について(2018)

広大な敷地面積を有している中国の多くは森林であり、森林において成長している膨大な数の木々は社会問題化している環境汚染の解消と共に、国内経済成長率を高めるといった点でも国を支える重要な役割を果たしています。
中国が有する木材に関して特徴的なのは国内需要が高い事のみに限らずに、世界的にも多くの国々から求められていてバランスが安定的であるという事です。
一般的に社会が近代化する程木材の需要は減っていくものですが、昨今の世界的な著しい近代化の波が訪れていても相変わらず中国木材の需要が高いのは、コストが安価に済ませられる点が関係しています。
近代化により元来よりは消費される木材の絶対量は減ってしまいましたがテーブルをはじめタンスや棚、椅子や床といったように細々した点では相変わらず木材が使用されています。
そうした家具などを製造するにあたり木材が求められますが、現代はいかに大量生産が実現できるかという点に重きを置かれて製品作りが行われていくので、大量に仕入れる程コストが低くなる中国の資材が各メーカーにおいて好都合というわけです。
また、そのように家具などを製造するために伐採される木々は使用に適した一部分しか確保されないという特徴があるため、大きな一本の木を伐採しても結果的に得られる量は少量で、大部分を廃棄してしまうという事になってしまいます。
中国では木材自体の需要が高い事から廃棄する量も比例して増えていく事になりますが、決して無駄にはせず本来であれば廃棄物である物が収入源になるため、中国の市場がいつの時代も安定的に推移している所以です。
特に日本人にも馴染む深いのが食堂やコンビニなどで使用できる割り箸であり、割り箸は家具などには使う事ができない部分を使って製造されています。
その他にも製糸を作る工場では大量に木材を求めたり、暖房設備などにペレットを求めるといった需要もあり、いかに中国の資材が世界から頼りにされているのかがわかります。

 

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