大分県由布市における木材市場の現況(令和2年 2020)

大分県由布市における木材市場の現況(令和2年 2020)

 

大分県の由布市は県のほぼ中央に位置しており、大分市のベッドタウンという側面も持っています。人口は約33000人となり、由布院温泉は観光地としても非常に人気があるのが特徴です。
この由布市における2020年の木材市場の現況はどのような特徴があるのか、考察などを含めて紹介していきます。まずこの由布市は木材の生産などはあまりありませんが、流通市場としては安定した需要があると考えられます。特に由布院の象徴ともいえる温泉街では、特定の大きな旅館があるわけではなく小規模の情緒ある旅館が主流となっているのが特徴です。そのためある程度の老朽化によって木造の旅館のリフォームや、リノベーションといった一定の需要が見込めるでしょう。木材が必要となるシーンはやはり建築の材木での需要が大きなウエイトを占めていますので、こうした建築物の歴史がある地域の木材市場は大きく下がる事が少ないのが特徴です。
そしてこの由布市では林業に携わる従事者にとって、ある意味特別な存在感を持つ地域だと言えます。その理由としては、この市には大分県林業研修所というのが存在しており、林業関係者の技術や技能などの教育を行なっているためです。この施設は昭和56年に設置されており、林業従事者をはじめ経営者や職員を対象に林業の向上のために指導しています。現在までの受講者数は41000人以上となっており、木材において重要なポイントとなっている林業の改善や合理化を推進しています。大分県の多くの林業関係者がこの施設で教育を受けていますので、木材市場においても注目すべき地域である事は間違いないでしょう。
そしてこの施設では、将来林業に従事したいという若者に対しても教育を実施しているのが見逃せません。林業では将来的な後継者不足という面が課題ともされており、有能な人材や若い世代の参入が求められています。このような施設があるからこそ林業の発展が期待できますし、木材市場の活性化というニーズにも繋がるかも知れません。

 

 
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