大分県大分市における木材市場の現況(令和2年 2020)

大分県大分市における木材市場の現況(令和2年 2020)

 

大分市の木材市場の現況は、九州地区の中でも良好な状態を維持しています。なぜ良好なのかというと、木材をうまく活用するサイクルが成り立っているからです。大分市周辺には由布岳や犬ヶ岳などの山々があり、これらの山は観光名所として整備されることで天然林だけでなく杉やヒノキなどの人工林も植えられています。そんな人工林の活用法として住宅だけでなく、大分市は全国有数の乾燥シイタケ栽培に利用されています。上質なシイタケを作るためには、金の発育環境が優れていることが条件です。大分県といえば湯布院を代表するように上質な温泉があることですが、その温泉の源になっているのは火山帯です。火山は噴火によって形成された山のため土壌が柔らかく、さらに溶岩によって溶けた鉱石がミネラル分として水に溶け込むことで栄養豊富な水が生まれます。そして大分県は日本でも有数の日照数を誇るので、森林は光合成が行われるので健康に育ちます。これらの環境によって健康な森林地帯が生まれ、その健康な土壌で育まれた木材の栄養を得ることで上質なしいたけが生まれ、そして日照数が多いことが乾燥シイタケを作るのに最適なのです。住宅建築だけでなくシイタケ栽培などの産業に生かすためには、常に森林地帯の環境をよくする必要があります。そこで大分市と民間が協力をして、ドローンやITなどを駆使して森林環境を把握し適切に伐採をして環境を整えているのです。そのうえで最も木材を利用する住宅を建てる際に、大分市産の木材を使ったときには補助金が出るようになっています。そして海に近いので、船を使って隣県の高知県や福岡県にも木材を流通させているのです。これらのサイクルがうまくいくことによって九州地区の中でも良好な形になっているのですが、ただ現況においての不安要素として熊本震災の影響だけでなく新型コロナウイルスによる需給量の低下に見舞われています。これらの問題はすぐに解決するものではないため、少しずつでも回復できるようにシイタケにおいては通販で購入できる形をとるなど対策を練る必要があるのです。

 

 
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